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雑記。

任天堂の弁護士費用が4億円?

東京地裁で継続中の任天堂コロプラの訴訟に関して、任天堂が弁護士に支払う弁護士費用が4億円という誤解が広まっている。
誤解の出所は、訴訟記録を閲覧した人のブログのようだ。

また損賠賠償金額44億円の内訳にも驚かされた。てっきり特許侵害の賠償金が44億円だと思っていたのだが、それは40億円であった。特許侵害の賠償金の10%である4億円を弁護士報酬としており、合わせて44億円を損賠賠償金額としてコロプラに請求しているのである。
つまり、この特許訴訟に勝てば任天堂の弁護士は4億円の報酬をゲットできるのである。最強と言われる任天堂知的財産部に、ビッグマネーを目の前にして超絶本気モードな弁護士さんたちが力を貸すのだ。これ以上の最強タッグがあるだろうか。

任天堂がコロプラを訴えた裁判資料を読んだけど、コロプラの勝ち目が見えません | パテントマスター・宮寺達也のブログ

請求額44億円の内、特許権侵害の賠償金が40億円で、残る4億円が弁護士費用というのは、その通りなのだろう。しかし、弁護士費用4億円を請求しているからといって、「この特許訴訟に勝てば任天堂の弁護士は4億円の報酬をゲットできる」という訳ではない。
日本の民事訴訟では、不法行為に基づく損害賠償請求等の場合には、不法行為と弁護士費用支払との間に因果関係があるとして、被害者が加害者に対して弁護士費用を請求できる。請求できる弁護士費用の金額は、実際に支払う予定の金額ではなく、他の請求額の一部になる。実務上は、他の請求額の1割を弁護士費用とすることが確立している。
任天堂としては、特許権侵害の賠償金40億円を請求するのであれば、任天堂と受任弁護士との間の契約の内容にかかわらず、40億円の1割である4億円を弁護士費用として請求することになる。実際の受任弁護士の報酬は、任天堂と受任弁護士との間の契約による。その内容は訴訟記録を閲覧してもわからない。
訴訟実務の知識がある人間であれば、請求額44億円という中途半端な金額を報道で目にした時点で、「特許侵害の賠償金が44億円」と推測することはなく、特許権侵害の賠償金が40億円・弁護士費用が4億円と検討がつく。